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嶋田 至のブログ

医療機関でオンラインのファシリテーション研修で伝えたこと

2021-12-11

先日、ある医療機関でオンラインでの「ファシリテーション研修」を担当させていただきました。
 
毎年、この医療機関のグループに属するいくつかの病院の新任看護管理者の人たちを対象に、ファシリテーションの基礎を学んでいただいています。
コロナ禍になるまでは、グループワークや模擬会議でファシリテーションを体感していただいていました。
昨年度からはオンライン開催になったので、顔を見合わせてのワークができなくなったのが残念です。
 
対面でのグループワークができないオンラインのファシリテーション研修では、私は2つのことをお伝えしています。
ひとつは、ファシリテーションの基本的な考え方と、代表的な介入(はたらきかけ)のポイントをお伝えすることです。
ファシリテーションの介入は、大きく2つの機能にまとめることができます。
心理的に安全な場をつくることと、目標に向かって新権威話しあえる場をつくることです。
これを促進するために、ファシリテーターはさまざまな働きかけをします。
    
もうひとつお伝えしていることは、ファシリテーションの学び方としての「リフレクション(内省)」です。
ファシリテーションには、万人が使えるようなマニュアルや教科書はありません。
機械が相手ならばきちんとしたマニュアルを整え、そのとおりに対応すれば適切に稼働させることができます。
しかしファシリテーションが相手にするのは、生身の人間です。
一人ひとり考え方も価値観もちがいます。
同じことを言っても、相手によって受け取り方が異なります。
だから、その場その場で適切な行動を考え、その反応をみながら、次の言動を試すことが大切です。
試して内省し、さらに試すことを繰り返しながら、自分にとってのファシリテーション・マニュアルをつくっていくのです。
リフレクションは、自分だけのマニュアルをつくるために必要な学習法です。
    
研修の途中や最後に、チャットで質問や感想を受け付けてみました。
皆さん積極的に、いま困っていることなどを投稿されます。
私はその場を見たわけじゃないので適切な回答はできませんが、参考になりそうなことをいくつか、お伝えしました。
ファシリテーションで大切なことは、ファシリテーションはけっして話し合いの場だけで使うものではないということです。
ふだんの職場での関わり全般がファシリテーションと考えられます。
なので、話し合いの場だけでは解決が難しいことも、長い時間軸で考えると対処のしかたが見えてくることがあります。
そんなこともお伝えしました。
  
また、「この研修で聞いたことは、いつも自分が大切にしていることだ」といった感想もいただきました。
うれしい感想です。
ぜひ、自信をもって続けていただきたいと思います。
今日ご一緒した皆さんには、ぜひいろいろなことを試していただきたいと思います。
それが、皆が働きやすく、成果をあげる職場づくりにつながっていくはずだと思います。
   

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