嶋田 至のブログ
ファシリテーション・ラボラトリー(ファシラボ)の試み
2021-12-11
先日、6回続いたチーム経営主催「ファシリテーション・ラボラトリー(ファシラボ)」の最終回を開催しました。
ファシラボは、私たちが10年前から時折開いてきたファシリテーションの実践的な学びの場です。
今年はオンラインでの開催を試してみました。
毎回感じることなのですが、連続イベントの最終回はとても寂しいものです。
毎月一回、画面越しとはいえ顔を合わせて、ともに学びあってきた人たちです。
もう当分はこんな場を持つことができないのかと思うと、これまでの時間がとても貴重で愛おしく感じられます。
ともに学ぶことでおたがいの関係性は深まります。
いつも不思議に感じることです。
ファシラボは知識やスキルを教える講座ではなく、自ら試してふりかえりながら今の自分に必要なことを見つける「実験室(ラボラトリー)」を意図しています。
たとえば「傾聴」の大切さは頭ではわかっています。
話し合いの場でも、積極的に聞く姿勢を大事にしているつもりです。
ただ、それが話し手にどんな影響を与えているのかは把握できていません。
「実験室」では、ファシリテーションをめぐるいろいろな関わり方を実験することができます。
自分自身が実験の材料です。
傾聴などの関わり方を試してみて、他者のフィードバックによって自分の関わり方が相手にどんな影響を与えたのか、この場にどんな変化をもたらしたのか、データを得ることができます。
そんなデータを集めることが、これからの関わり方の見直しにつながっていきます。
そもそもファシリテーションは、会議のための便利ツールではありません。
まわりの人たちを生かし、組織のパフォーマンスを上げる力をもった関わり方です。
たくさんのデータを集めることで、より良い会議の場をつくるだけでなく、組織に変化を、さらに社会に変化を促す働きかけをおこなうことができることでしょう。
さて、今回はどこまで「実験室」にできたでしょうか?
しばらくはゆっくりとふりかえってみたいと思います。
コロナ禍のつづくなか、次期ファシラボもオンラインで開催することになるでしょう。
今回の体験を次に生かすことができればと思います。