嶋田 至のブログ
リフレクション(内省)の興味深いところ
2024-12-06
組織のなかで、なにか新たな行動をおこすと、何らかの抵抗が生じるものです。
また、新たなアイデアなどの発言をすると、批判的な反応が返ってきたりします。
体調が万全でない時などに、こんなことがあると、「もう何もしたくない」とう後ろ向きになりそうです。
体調が万全でも、出足を挫かれたようで、イライラとした気持ちがしばらく残ったりもします。
でも、抵抗とか批判とか、「本当にそうなのか?」を考え直してみることも大切かもしれません。
抵抗と感じたことが、相手の素朴な疑問だったかもしれない。
批判と受け取ったことが、たんなる提案だったかもしれない。
そう捉えなおせると、ちょっと気が楽になるのではないでしょうか。
むしろ自分の視野がすこし広がって、「もうちょっと進め方を深めてみよう」といった意欲にもつながります。
体験をふりかえることは、本当に不思議なことです。
誰にでもできることですが、自分の内面を素直に眺めなおすことは容易ではありません。
リフレクション(内省)は、自分が体験したことを丁寧にふりかえり、
・そこで何がおこったのか
・自分はそこでどんな言動をおこなったのか
・自分はそれをどう感じたのか
・他に選択肢はなかったのか、なぜその行動を選んだのか
・今ふりかえってみて、なにを思うか
などを考えながら、その体験の「意味」を見出します。
そして、次に同じような場面に遭遇したとき、どんな行動をとれば良いのかを考えることです。
どんな言葉を発すると、自分も満足して、相手も納得しやすいか。
どんな行動をとると、自分と相手の関係が、より良くなりそうか。
ふりかえることで、自分の行動をより良いものに変容させていくことが可能になります。
これが、リフレクションの要諦です。
たんに体験を思い出すだけだと、次の行動仮説を見出せないことも多いでしょう。
できるだけ丁寧にふりかえってみる。
とくに自分の内側に生じた思いや感情に焦点を当ててみる。
その過程で、体験の意味を探求してみる。
リフレクションは、丁寧に取り組むととても深いものです。
自分自身の人間的な成長を促すものです。
それが、リフレクションの興味深いところでもあります。