LLCチーム経営

合同会社チーム経営(LLCチーム経営)

心理的安全性を高める

心理的安全性研修を製造業2400名以上に実施

2024-10-21

2023.7-2024.7の1年間で、ある電子部品メーカーにて「心理的安全性研修」を全国10カ所で延べ150回、合計2400名以上の従業員を対象に実施しました。

  • 管理職  3.5時間 31回 約380名
  • リーダー層 3.5時間 44回 約700名
  • 一般職   1時間  78回 約1350名

ダイバーシティー(DEI)を推進するために、まずは心理的安全性を高めていこうという目的でした。

この会社の場合は大きなプロジェクトでしたので、全国の人事、DEI担当者を20名程度集めて、私が企画した研修を開催し、それをべ-スに話し合い、実際の研修を決定しました。その結果、管理職とリーダー層の内容を少し変えること、当初予定になかった一般職に対しても心理的安全性を理解してもらうために1時間の研修を行うことが決まりました。

 

研修内容

導入部分では、最近、多くの企業で問題となり公開されている品質不正問題の事故調査報告書を参照し、「あなたの部署でこれが起こらない自信はありますか?」と問いかけました。同じ製造業の話題であったため、参加者の学ぶ姿勢が変わりました。

心理的安全性は「仲が良く、居心地がいいぬるま湯のような組織ではない。お互いに、耳の痛いことでも、安心して率直に言い合える組織のこと」とであることを実感としてもらうために、実習を中心に体験から気づく内容にしました。実際の実習は、失敗を繰り返し、協力しないと解決できないワークと、1on1で相手の深いところを聴きフィードバックするワークを用意しました。自分がミスした時にミスしたといえなかったり、他者のミスを指摘できなかったり、アイデアを躊躇なく言えなかったりする場面もあり、心理的安全性の重要性を体感してもらいました。また、管理職には感情のマネージメントが重要なので自己認識に関する内容を入れました。

 

総括

全体的に4(5満点)程度の満足度でした。強制参加にもかかわらず、多くの参加者が心理的安全性の重要性を再認識し、職場に役立つ内容であったと評価しました。「チェックイン」「ポジティブフィードバック」「傾聴」などは、すぐに実践したいとの声も多く、会議にチェックインが導入され心理的安全性が高まってきているとの報告がありました。

研修アンケート評価

  1. 管理職(マネージャー) 研修評価:4.0/5

「気付いていないことに気付かされた」という感想が多く、新しい視点や他の参加メンバーとの対話が役立ったという意見がありました。

  1. 主任職(リーダー) 研修評価:4.0/5

「同様の悩みを抱える横の繋がりが形成できた」との感想が多く、他のリーダーと共有できたことが大きな収穫とされているようです。「心理的安全性について学ぶ目的を達成できた」という声があり、研修の内容に満足している参加者が多かったようです。

  1. 一般職  研修評価:3.7/5

1時間という短い時間で、夜勤明けなど仕事終わりの時間だったので、研修に対するモチベーションが低かった一方、職場コミュニケーションの重要性を再認識できたとの感想もありました。

 

【管理職のコメントから、以下の5つの代表的な意見】(ChatGPTまとめ)
  • 特に、具体的な取り組み方や実践内容が参考になった。
  • グループワークやフラフープなどの体験的な活動を通じて、同じ職制他の部門メンバーと意見交換でき、新たな気づきが得られた。
  • 過去の研修内容と重複感があるという意見もあったが、前向き心理的安全性の知識を振り返り、自分の行動を見直す良い機会になったと感じた。
  • 座学とワークのバランスがよく、研修しやすいだった。
  • 研修を通じて、自分自身の課題や今後の行動につなげられそうだ。

 

【研修を受けて職場で実践していこうと思っていること】(ChatGPTまとめ)
  • コミュニケーションの改善
  • 部下や同僚と1on1ミーティングを行い、お互いにフィードバックを共有する
  • 会議やミーティングでチェックインやポジティブなフィードバックを取り入れる
  • 相手の話最後まで傾聴し、否定するのではなく共感的に受け止める
  • 自己開示をして、より信頼関係を構築する
  • ポジティブな職場環境づくり
  • 部下の長所を見つけてポジティブにフィードバックする
  • 挨拶やコミュニケーションを増やし、話しやすい雰囲気を醸成する
  • 失敗を受け入れ、改善につながるような寛容な組織風土を醸成する
  • 自分自身の行動改善
  • 自己認識を正しく、自己開示やフィードバックを意識的に行う
  • 後輩の意見を最後まで聴く傾向聴力を高める
  • ネガティブな対処を控え、ポジティブなコミュニケーションを心がける
具体的な取り組み
  • 1on1面談の実施
  • 朝の挨拶や職場での雑談の増加
  • ミーティングでのチェックインやフィードバックの実践
  • 部下からのフィードバックを得る機会の設定

全体としては、心理の安全性の重要性を再認識し、自身の行動につなげられる有意義な研修であったようです。受講者は、研修で学んだ心理の安全性を高める具体的な方法を、実際の現場で実践しているこうと積極的に取り組む姿勢がありました。

 

(参考)

【提案書】・・

1.プロジェクトの目的と企画意図

御社の課題として伺ったのは、正しく心理的安全性について理解している人が少なく、部下の意見が出ないなどの現状があるのに心理的安全性があると勘違いしている人がいるということでした。また、御社は全社的にDEI活動を推進し、多様な価値観を持つ人たちが生き生き働く職場を目指しておられます。多くの組織で、世代間、雇用形態、働き方、人種、価値観のギャップが広がっています。多様な価値観を持つ人たちの個性を活かし合う組織を作ることは重要な課題です。

今回の研修は「組織の成功循環モデル」という考え方をベースに説明します。組織の成果を上げるには、いきなり結果を求めるのではなく、まずはメンバーの「関係の質」を上げることがスタートです。「関係の質」が良くなると、安心して皆で協力して考えられるので思考の質が良くなり、自分たちで考えて決めたことなので自律的に行動するようになります。結果的に組

織の成果が上がるということです。成功の近道は「関係の質」がスタートで→「思考の質」→「行動の質」→「結果の質」のサイクルを回すことだと理解されるようにします。関係の質を高めるために、心理的安全性を高め、コミュニケーションの質を高める力を身に着けることを目的にします。心理的安全性を高めるというと、ヌルイ組織になるのではないかという懸念を持つ人もいるのですが、成果のためには耳の痛いことでも言い合える学習する組織を目指すことを伝えていこうと思っています。

研修は基本的にラボラトリー方式の体験学習をベースに行います。体験をベースにしますので記憶に残り学びが深まる効果があります。また、フォローアップで現場の実践を振り返る機会を持つことにより、職場で心理的安全性が定着し成果の上がる組織を作ることを後押しします。

2.研修内容(3.5時間)

【ねらい】

  • 心理的安全性を知り、高めるために何ができるか考える
  • 多様性を活かす、コミュニケーションスキルを学ぶ

【進行予定】

1.オリエンテーション(研修のねらい)

・実習 「チェックイン」-心理的安全な場を作るために-

2.心理的安全性のポイント(75分)

・実習 「心理的安全性ワーク」

・小講義「心理的安全性とは」

3.心理的安全性を高めるために(30分)

・小講義「心理的安全性を高めるために」

1.自己認識を高める

2.自己開示をする

3.日常的にフィードバックをする

4.参加を促す

5.失敗を学習する機会だと捉える

6.境界を設ける

・対話「心理的安全性を高めるために出来ること」

4.関係の質を高めるコミュニケーション(60分)

・小講義「枠組みのちがいを乗り越える」

受容と共感・相互理解・安心な場づくり

・対話とフィードバック実習

・小講義「ポジティブアプローチ」

5.Q&A まとめ

 

以上、簡単ですが報告します。

詳しい研修内容、アンケート、ワークの内容、などは、ご連絡いただければ公開します。

相談は、無料ですのでいつでもコンタクトください。  LLCチーム経営 広瀬義浩

 

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