嶋田 至のブログ
休憩時間の活気ある会話が関係の質を高め、知恵の共有を促す
2022-08-01
十年ほど前でしょうか、休憩時間の活気と受注率との関係を調べた報道がありました。
調査対象は、ある2つのコールセンターです。
なんでも、休憩時間が活発なセンターは他方よりも受注率が40%も高かったそうです。
受注率の高さは複数の要因によるものですが、休憩時間の活気がいちばん影響が大きかったとのこと。
また、同じセンター内でも、(1)休憩時間を自由にとるケースと、(2)一斉に休憩をとるケースを比べてみると、後者(2)のほうが受注率が高かったとのこと。
コロナ禍になってリモートワークが広がり、雑談ができなくなりました。
これが職場のコミュニケーションを希薄にしたと言われています。
それに加えて、休憩をともに過ごすことが難しくなり、昼食を一緒に食べられなくなったことも、大きな影響を与えているのだろうなと思います。
一緒にご飯を食べたりお茶を飲んだりする時間は、気が緩むし、楽しいものです。
一人で食べに行ったとしても、たまたま同僚と隣同士のテーブルになって笑顔を交わすこともあります。
ちょっとした声掛けがモチベーションを高めることがあります。
また、「こんなこと聞かれて困った」「そのときはこう言えばいい」など、おしゃべりのなかで問題解決することもあります。
一人で悩んでいると、集中力が欠けて大事なことが考えられなくなります。
食べながらの気軽な会話が、お互いの信頼関係を高め、知恵の共有を促します。
リモートワークをしている職場では、オンラインで雑談の時間をつくるところも増えてきたと聞いています。
リモートワークができない職場も、感染対策を考慮した上で雑談の時間を設けてみるのもいいかなと思います。
顔を合わせていると、ついつい「コミュニケーションがとれている」と錯覚してしまいがちです。
本当にコミュニケーションがとれているのか、不信感が増してやしないかと考えることも大切です。
コミュニケーションをとることをおろそかに考えると、職場の協力関係にネガティブな影響が及ぶだろうと思います。