嶋田 至のブログ
組織開発の理論が「一人歩き」するとうまくいかない
2022-07-25
組織運営や組織開発においては、さまざまな事例から「理論」がつくられます。
理論がつくられると、「何となくそうかな」と思っていたことが裏付けされます。
理論と事例をもとに、多くの人たちに伝えやすくなります。
「こうすればいいのだ」と新たなヒントを伝えることもできるし、「今のまま続けたらいいのだと」と自信を与えたりもできます。
ただ、理論は「一人歩き」することもあります。
「こんな理論をよく見かける、この理論どおりに進めたらうまくいく」など、理論ありきの考え方が生じかねません。
例外はない、どんな場合においてもこれが適用できるのだといった、安易さを感じるときもあります。
実際にはそううまくはいかないでしょう。
理論は実践を補完するものかなと思います。
はじめに変化を計画するときや、今おこっている事態を整理するとき、あるいは、変化に向けて試してみたことをふりかえるときの補助として、理論がつかえる場面があるのでしょうか。
大事なことは、現実をありのままに見ることだと思います。
そして、試してみて何がおこったのかを内省し、さらに試してみる。
そのなかで、自分なりの仮説やこの組織でつかえそうな仮説をたててみる。
実践の繰り返しのなかで自分なりの「理論」をつくっていくことが大切だろうと思います。
そして、そんな行動をささえるために、さまざまな理論があるのだと思います。
チームビルディングに関するある理論を紹介したネットのコラムを見て、そんなことを感じました。