嶋田 至のブログ
人間の成長は、「正直」で、「思いやりのある」、「ごまかしのない」関係によって…
2022-02-24
何十年も前に書かれた組織開発の解説書を読んでいると、組織開発の考え方を特徴づけている「仮説」が、いくつか挙げられていました。
そのなかに、こんな「仮説」があります。
「人間の成長は、『正直』で、『思いやりのある』、『ごまかしのない』関係によって育成される。」
これは、組織開発の研究者や実践者たちに何十年ものあいだ信じられていた、シンプルで力強く、かつ実践が難しい「仮説」だと思います。
この「仮説」が正しいのかどうかはわかりません。
ただ、この「仮説」を頭から否定する人や組織で、長く継続する組織開発は困難じゃないだろうかとは感じます。
さて、「正直」であることと「ごまかしのない」ことは、よく似た言葉だと思います。
「ごかまし」を辞書で調べてみると、「表面だけをつくろうこと」「真実を隠すこと」という説明が書かれています。
本当にこんなものでいいのか?
他にやり方はないのか?
こうありたいと思うならなぜやらないのか?
より良い関係性への希求や、より深いところに光を当てようとする探求などが、「ごまかしのない」という言葉に込められているのかもしれません。
それはなによりも、いま組織開発に携わる人たちが大切にしている思いと通じるものだと思います。