嶋田 至のブログ
一人ひとりが主体的に学んでいくための場をつくること
2022-01-15
先日、ある保育園グループの次期リーダーたちを対象に、リーダーシップ養成研修の最終回を実施しました。
スタート時からオンラインで、一度だけでも集合型で実施したかったのですが、またコロナ感染者が急増している状況なので、最終回もオンラインでの実施となりました。
研修が始まるとき、PCの画面に20人余りの参加者の顔が並びました。
それを見ているとこんなことを伝えたくなって、冒頭でお話をしました。
「長年この仕事をしているけれど、研修がはじまるときはいつもドキドキします。
それは、自分の思いがどれだけ伝えられるだろうかという不安と、参加している人たちの思いや気持ちをどこまで理解することができるだろうかという懸念があるからです。
知識伝授の研修ならば、参加者のことはお構いなしに話し続けてもいいかもしれません。
でも、リーダーシップを学ぶ研修では、私が伝える「知識」はほとんどありません。
しかもその大半は、皆さんがすでにご存知ことばかりだと思います。
では、研修の場で何をするのかというと、皆さん一人ひとりがより良い影響力を発揮するための、ものの見方や関わり方を考えるきっかけを見出すためです。
私はそんな学びをサポートする役割です。
だからこそ、一人ひとりが主体的に学んでいくための場をつくることが大切です。
双方のあいだに思いを阻む溝があると、学ぶ場はじゅうぶんにはできないように思います。
対面の場でもこんなことは容易ではないですが、オンラインでの画面越しではとくに難しくなります。
だから、私が感じたことはできるだけ言葉にして皆さんに伝えます。
皆さんも思ったことや疑問に感じたことがあれば、手をあげたりチャットに記入したりして伝えてください。」
こんなお話をすると、気持ちがずいぶん楽になりました。
聞きながらうんうんとうなずいてくれる人も2,3おられました。
最終回の研修なので、講義はせずに画用紙にいろいろな絵を描いていただきました。
グループに分かれた後は、おたがいの絵をカメラ越しに見せあいながら、たくさん対話をしていただきました。
笑顔のあふれるなか、前向きな言葉や力のこもった言葉、これまでの自分自身を省みる言葉などがたくさん発せられていたようです。