嶋田 至のブログ
傾聴は話し手と聴き手の「双方向のコミュニケーション」
2019-07-20
『共感力』(ダイヤモンド社)という本に、米国の研究者が「傾聴力」について調査したエピソードが紹介されています。
多くのマネジャーを対象に「すぐれた聴き手」の特徴を調べたところ、こんなことが見出されたそうです。
1) 聴きながら、発見や洞察を引き出すような「問いかけ」をする。
2) 話し手が「支えられている」「信頼されている」と感じる反応をする。
3) 聴きながらフィードバック(感じたことを伝える)をしたり、相手から受けたりする。
傾聴とは、「黙って聞くこと」だと捉えられがちです。
それは、傾聴の一部にすぎません。
これは、私たちがずっとお伝えしていることですが、傾聴は「受け取るだけ」の「一方向のコミュニケーション」ではなく、話し手と聴き手の「双方向のコミュニケーション」なのです。
まずは、相手の話に注意深く耳を傾けることが求められますが、言葉だけでなく、その背後にある相手の思いや気持ちも受けとめるながら、「聴ききる」姿勢が大切です。
聴きながら、自分の中に生じる気持ち(共感、疑問、不安…)にも敏感になること。
そして、興味と好奇心を持って、理解したことを確認したり、気になることを問いかけたりすることも大切です。
もっとも、いきなり問いかけたりフィードバックすると、相手は不安になります。
まずは、「聴ききる」姿勢がベースにあることです。
傾聴と共感は、職場のチームづくりや人材育成において大切なかかわり方だと思います。
そのためには、相手を尊重し、言葉のキャッチボールでお互いの思いを共有していくことが大切だと思います。