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嶋田 至のブログ

「智慧の車座」から学ぶ内省支援

2014-11-20

先日のチーム経営主催「これからのリーダーシップ勉強会」のテーマは、「人が育つかかわり方~問いかけによる内省支援(智慧の車座)」でした。

 

「智慧の車座」は、コアクティブ・コーチの加藤雅則さんが著書『自分を立てなおす対話』で提唱されている、内省を促す手法です。
http://www.amazon.co.jp/dp/453231707X

今回は、この「智慧の車座」を、みんなで試してみました。

いくつかのグループをつくり、「相談者」「MC」「支援者」といった役割を決めます。
まず、「相談者」が、いま困っている問題を語ります。
次に、「MC」の進行で、「支援者」たちが「相談者」に質問をぶつけます。
はじめは、事実確認の質問、徐々に、「相談者」の気持ちにフォーカスした質問...。

 

質問にこたえたり、あらためて説明したりするなか、「相談者」は、自分が抱えている問題について、いつもとは違う視点でとらえなおすことができるかもしれません。
「相談者」は「問題」を捉えなおし、あらためて自分の抱えている「問題」について語ります。

そのあと、「相談者」はグループのメンバーに背を向けて座りなおします。
「MC」と「支援者」たちは、「相談者」の背中を見ながら、相談者の問題について「あ-でもない」「こーでもない」と、無責任に語りあいます。

無責任に語ることが、いい効果につながるようですね。

これを聴いている「相談者」は、どんな気持ちでしょうか?
緊張や不安、いくらかの失意と期待、意外な気づきなど、さまざまな気持ちが揺れ動いていたのかも知れません。

最後は、みんなで感じていることを語りあって、終わります。

相談者のお話や、支援者の方々の質問やお話などを聴いていると、
まず、「皆さん、たくさんの問題や、複雑な問題をかかえこんでおられるんだ...」ということを実感します。

「智慧の車座」を、ひととおり終えると、
スッキリした表情になる方もおられます。
モヤモヤ感を抱いたままの方もおられます。
涙を見せる方もおられます。

自分の抱えこんでいたものに直面して、感情があふれ出すのでしょうか?
共感してもらえたという気持ちが、表出化するのでしょうか?
対話のなかから、新たなかかわり方を見つけたのでしょうか?

人それぞれに、学びのある手法だと思います。
正解はありませんし、解決策が得られるわけでもありません。
ただ、自分が抱え込んでいる「問題」の糸を、解きほぐしていくだけです。

それほど、私たちが抱え込む「問題」は、正体が見えなくくらいに絡みあっているのだと思います。
まず、解きほぐしてみること、「自分はこの問題にどのように対処しようとしたいのか」を知ること、

ここから、問題解決(あるいは問題の解消)は始まっていくのかもしれません。

写真は、昨晩の「これからのリーダーシップ勉強会」の一場面。
チーム経営の福原美砂さんが、「智慧の車座」の注意点を説明しています。

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