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長尾 文雄のブログ

相手をよく知る1(人間関係塾2時間目)

2015-09-28

人間関係塾  2時間目 「相手をよく知る1」


◇身近な対人援助職

一時間目の講義では、理容・美容の表のサービスは、カットやセットなどの技術ですが、それに加えて大切なサービスは、安心感やくつろぎと癒しの空間を提供することだと話しました。
カットハウスの椅子に座るお客さまは、理容師・美容師の技術だけではなく、一人の人格を持った人間として大切に処遇してほしいと願っているのです。
対人援助職というのは医師、看護師、教師、臨床心理士、介護福祉士、ヘルパーなどなど、一般的には医療や福祉、教育の領域で働く人のことを指しています。しかし、理容師・美容師の皆さんも、カットやセットなどを媒介としながら、結果的にお客さまの身体とこころを癒すという点で、広い意味での対人援助職であると、私は考えています。
そこで、今回は、お客さまを一人の個人としてとらえ、よく知るためにどうすればよいのかと言うヒントをお話しましょう。

◇一人の人間として迎える

最近、大きな病院にいくと、玄関を入ると広いロビーがあり、受付カウンターが、ホテルのフロントのようになっています。診察券を出すと、「○○さまですね。しばらく、前の椅子でお待ちください」と優しく勧められます。
診察室に入っても、看護師は「○○さまですね」と丁寧な言葉で応対し、医師も「○○さん、今日はどうされましたか」と、顔を見て話しかけてくれます。
病気の診断においても、治療方針や投薬についても説明責任(インフォームドコンセント)が重視され、その人のおかれた生活の場や状況、その人の欲求、価値観に沿うように応答をくり返しながら決められていきます。
いままでは、顔も見ないで、カルテや検査結果の帳票だけを見て、医師のペースで治療方針や投薬が決まっていく様子に慣れていた人には驚くばかりの変化です。
これは患者を一人の人格として尊重していく人権意識の高まりによる医療の現場での変化なのです。
人権意識とは、人はどのような状況においても、一人の尊厳ある人間として対応してほしいという欲求を持っていて、その欲求を尊重する考え方のことです。
この欲求は、カットハウスにこられるお客さまも同じように持っておられるのです。
したがって、理容師・理容師もお客さまの人格の尊厳を守るのは、人間関係を築くための基本的な姿勢・態度なのです。これは目に見えないサービスの基本です。

◇相手を知ること

一時間目の講義で私は、自分のことをしっかりととらえていることをお勧めしました。
つまり、いま、ここにいる自分は、どんな感じ方(感覚)をしているのか、どのようなことをどのように考えているのか(考え方、価値観)、いまの気持ちや気分はどのようなものなのか(感情)、いま何をしたいと思っているのか(欲求)などについて、気づいていることだと伝えました。
さらに、それらを言葉で表せるとさらに、よく自分を知ることになるのです。
この「自分」を相手と言う言葉に置き換えて、いま目の前にいる相手の感じ方や、考え方、感情、欲求はどのようなものなのかと思いめぐらせることで、相手の尊厳ある人格に接近することができるのです。
前回の「自分を知る」との関連で、相手を知ろうとするときに気をつけなければならないことを三つほど挙げておきましょう。

▽一人ひとり違う人間だ
一つ、相手は自分と同じ人間だから、きっと自分と同じ感じ方、考え方、感情や欲求を持っていると勘違いしないことです。

▽偏見や先入観に気づく
二つ目は、相手を見るときに、偏見・先入観から自由になることです。
私たちは、少なからず何らかの偏見、先入観を持っています。それは、今までの成長の過程で、体験したことや教えられたことから、意識・無意識に関わらず刷り込まれているといっても過言ではありません。だからそれらを捨てなさいとは言いません。
前回点検をした自分のものの見方や価値観の近くに偏見や先入観は存在するのです。自分の考え方と同時に、自分の偏見や先入観の傾向をできるだけ客観的にとらえておくことです。
自分のものの見方や価値観は、自分固有のものだから、否定したり捨てたりするのではなく、まずは横においておくこと努力をし、決して相手に押し付けないということが大切なのです。

▽外見だけでは分からない
三つ目は、相手の名前、年齢、性別、職業、経済状況などを知っただけで、何か相手を分かったつもりになってしまわないことです。これも先入観や偏見と大いにかかわりがあることです。

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