チーム経営塾
チーム経営塾(第2期)第4回のレポート(2026年4月)~傾聴と共感
2026-05-21
2026年1月からスタートした第2期「チーム経営塾」の第3回を開催しましたので、概要をお伝えします。
4回目からは、リーダーのコミュニケーションスキルの学びとなります。
チームの力を高めて、多様なアイデアを引き出し、具体化していくためには、チーム内の人と人との関係の質を高めていくことが肝心です。
リーダーの関わり方が試されることが多いのではないかと思います。

今回のテーマは「つながりを促すコミュニケーション~傾聴と共感」でした。
傾聴と共感は、お互いに協働する関係をつくるための基本となる関わり方です。
「きく」という言葉には、3つの漢字が使われています。
ひとつは「聞く」という漢字です。
これは、自分本位の「きき方」と言えるでしょうか。
「門」のなかに、小さな「耳」が見えます。
ただ聞くともなしに聞こえてくる音を聞きながら、自分の興味関心のある話題になったときだけ、しっかりと耳を傾け、それが終わるとまた聞き流すようなきき方です。
ラジオを聞くときなどは、このような「聞き方」をしています。
隣近所の人たちとの世間話も、このような「きき方」でしょうか。
ふたつめは「訊く」という漢字です。
これも自分本位の「きき方」です。
自分が知りたいことを、相手に質問しながら、相手から情報を引き出すような「きき方」です。
漢字からだと「訊問」といった言葉が思い浮かびます。
トラブルがおこったときや、顧客との関係に良からぬ事態が生じたときなども、このような「きき方」をしながら、事象の核心を明らかにしようとします。
一方で、この「きき方」は、相手から本音を引き出す「問いかけ」にもなりえます。
相手の内側にあって、まだ言葉として発せられていない思いを形にするために、問いかけたり促したりする。
「なぜ言わなかったのか」と詰問するのではなく、「いまどんなことに迷っているのか?」など、オープンな感じで問いかけてみることも、「訊く」という「きき方」には含まれているように思います。
「なぜ…」という問いかけは、人間関係においてはリスクの高い言葉です。
「なぜ…」は、おこった事象の原因を探求する際に役にたつ言葉です。
しかし、人に対して「なぜ」「なぜ」と問い続けると、相手は責められているように感じます。
恐怖と不安の気持ちのなか、固まってしまって、なにも言えなくなりがちです。
もうひとつが「聴く」という漢字です。
これはいわゆる「傾聴」のきき方で、相手本位のきき方と言えるでしょう。
相手の立場にたって、相手はいま私に何を伝えようとしているのか、どんな思いで伝えようとしているのか、そんなことを理解しようとしながら耳を傾けます。
3つの「きき方」は、どれが良いとか悪いとかいうことではありません。
その時々によって、あるいは相手とどんな関係をつくりたいのかという欲求に応じて、きき方を選んでいけばいいです。
また、いま、ここの自分の「きき方」を点検するのにも有効です。
たとえば、相手がなにか大事な相談をしようとしているのに、自分はPCの画面を見ながら耳だけ相手に向けているような「きき方」だと、相手は心を開いて話してくれないかもしれません。
そんなことなどをスライドを投影しながら、簡単にお伝えしました。
そのあとは、3人でグループをつくって、傾聴のワークを試していただきました。
一人は「話し手」、一人は「聞き手」、もう一人は「観察者」の役割をとります。
話し手は、あるテーマについて一定時間のあいだ、話し続けます。
聞き手は、話し手の話を傾聴します。
ただ、聞くだけではなく、うなずいたり、あいづちを打ったり、ときには自分が聞いたことを要約して「こういうことだったのですね」「嬉しい体験だったようですね」などの確認をとったりします。
傾聴は「いかに聴くか」だけではなく、「いかにお互いにキャッチボールをするか」ということでもあります。
聞き手の態度や行動、姿勢や表情などが、話し手に安心感を与え、率直な発言を促します。
「話し手」と「聞き手」の会話の様子を、「観察者」はじっと観察します。
二人とはすこし距離をとって、二人の邪魔をしないようにしながら、二人の発現やからだの様子などを丁寧に観察し、観察シートに見えたことや感じたことをメモします。
ファシリテーターが合図したら会話を終え、話し手と聞き手は相手について感じたことや、自分自身について感じたことを書き、観察者はメモを整理して、話し手と聞き手へのフィードバックを考えます。
そして、3人で各々が感じたことをわかちあい、観察者は二人にフィードバックします。
話し手も聞き手も、観察者から指摘されることで、自分の言動や姿勢のクセや、それが相手にどんな影響を与えていたのかに気づくことができます。
意図したとおりの影響を与えていることもあれば、自分が意図していない影響を与えていた場合もあります。
かんたんなワークですが、自分のコミュニケーションについて気づくことが多いワークです。
終了後のアンケートには、こんなコメントが書かれていました。
・傾聴することで信頼関係が深まったように感じた
・観察者という役割を体験できて、学びが大きかった
・傾聴するときの自身の表情や態度などの影響が大きいことを改めて学べた
・安心できる場所について気づくことができた
2時間のなかで、貴重な体験をされたように思います。
皆がお互いに影響しあい、学びあい、気づきを促しあう協同学習の効果を感じます。
皆さま、ありがとうございます。
次回は5月19日(火)、テーマは「信頼を強めるコミュニケーション~自己開示とフィードバック」です。






