LLCチーム経営

合同会社チーム経営(LLCチーム経営)

開催済みセミナー

チーム経営塾(第1回)の報告(2025年1月)

2025-10-22

2025年1月から毎月1回、「チーム経営塾」を開催しています。
いま、多様性を成果に生かし、前例のない逆境を乗り越え、想像力を活かして新たな価値を生み出すことを促すリーダーシップの重要性が語られていますが、このようなリーダーシップをどう養成すればいいのかは明らかではありません。
リーダーシップは知識として知るだけではなく、実践と内省を繰り返しながら身に着けていくものだからです。

「チーム経営塾」では、いま求められるファシリテーター型リーダーシップをめぐるさまざまなテーマについて、毎回、グループワークや内省、対話などを用いながら、参加者一人ひとりの学びを支援してきました。

チーム経営塾のねらい
・リーダーシップについて、学び、試し、ふりかえることで理解を深める
・メンバーの知恵を集め、チームの目標達成を促すファシリテーション力を養う
・メンバーの多様性を成果に生かす道筋を探る
・組織の心理的安全性を高める姿勢や行動を学ぶ

第1回のレポート 「リーダーシップ理論を俯瞰する~タテ・ヨコのリーダーシップ」

2025年1月に開催した「チーム経営塾」(第1回)では、「リーダーシップ理論を俯瞰する」をテーマにしました。
いま、従来(タテ型)のトップダウン型のリーダーシップだけでなく、「ヨコ型」のリーダーシップであるファシリテーター型リーダーシップを用いる重要性を伝え、参加者が自らの体験をふりかえるワークをおこないました。

小講義の要旨
・かつてのリーダーシップ理論では、「資質」に注目されていました。
どんな資質(判断力や忍耐力など)を持つ人がリーダーに的確なのかということですが、人によって指摘する内容が異なりました。
・次に「行動」に焦点があたります。とくに、社会心理学者のクルト・レヴィンの3類型が注目されました。
これは、「専制型」「民主型」「放任型」の3つで、長期的に成果がでるのは「民主型」であるといったことが提唱されました。
・その後、三隅二不二(じゅうじ)氏の「PM理論」が広がります。P(課題達成行動)とM(集団維持行動)がともに高い人が良いリーダーであるという考え方です。
・これまでのリーダーシップ論は、いずれも「タテ型」で、リーダーのためのリーダーシップを前提としていました。
しかしこれはリーダーが課題解決の方法を熟知している場合に限られます。いま、不確実性が高い時代では、上意下達のみでは組織が成果を出しにくい状況となっています。
・そこで、ヨコ型(ファシリテーター型)リーダーシップが注目されてきました。

ファシリテーター型リーダーシップについて
これは、ファシリテーション尾氏来るを活用した、ヨコ型のリーダーシップです。
「心理的に安全な場」「目標向かって協働する場」「ふりかえりから学ぶ場」をつくることで、皆の知恵と力をあわせることを促します。

1. 心理的に安全な場をつくる
聴く、促す、自己開示、ポジティブフィードバックなどを用いて、心理的安全性を高めます。
2. 目標に向かって協働する場をつくる
目的や目標の共有、役割分担、意思決定の質の向上、時間管理などに注目して、皆の力を集めて成果を上げます。
3. ふりかえりから学ぶ場をつくる
体験をふりかえり(リフレクション)、組織学習を促進します。

ファシリテーター型リーダーシップの学びで大切な視点(氷山モデル)

職場のコミュニケーションは、「氷山」のようなものと考えます。
氷山は、波の上に見える部分は全体のごく一部で、おおかたは水面下に隠れていて、波の上からは見えません。
職場のコミュニケーションも、発言や行動のように「目に見える(耳に聞こえる)部分」とともに、「なぜ発言したのか」「どんな意図で行動したのか」「いまどんな感情か」など、大きな「見えない部分」があるのです。
目に見える部分を「コンテンツ」、水面下の部分を「プループプロセス」と言います。
ファシリテーター型は、グループロセスに注目して、この質を高めることを考えます。
それが、コンテンツの質を高めることにつながるのです。

体験学習(グループワークとふりかえり)
1. 小グループに分かれて、対話をしていただきました。
「問い」は、
「いま求められるリーダーシップは、どのようなものでしょう?
皆さん自身の体験をもとに考えると、どんな行動が考えられるでしょう?」です。
参加者同士で、日々の関わり方について対話していただきました。

2. 対話のあと、このチーム経営塾でのグループプロセスをふりかえります。
・あなたはこの場のグループプロセスにどう関わりましたか?
・他の参加者はどう反応したでしょう?それはあなたの意図どおりでしたか?
・他の参加者は、あなた自身やグループにどんな影響を与えましたか?
・ふりかえって、あなた自身の関わり方について、どう感じましたか?

アンケートの感想

チーム経営塾を終えて、アンケートに回答していただきました。
「単純に楽しかった」
「とても楽しいひとときでした、期待が膨らみました!」
「講義と対話のバランスがよかった」
などの肯定的な感想が多かったです。
一方では、
「まだ参加者と関係ができていないので、探り探りな感じでした」
といった、不安な気持ちを開示する感想もありました。

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