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嶋田 至のブログ

職場における「関係の質」って何だろう?

2016-09-17

先日、「職場における『関係の質』って何だろう?」というテーマで、90分間のミニセミナーを開きました。

はじめに、「関係の質」について、MIT(マサチューセッツ工科大学)のダニエル・キム教授の「成功の循環」モデルをつかって、簡単にご説明しました。

そもそも、「結果の質」を上げるためには、「行動の質」を上げることが求められます。
さらに、「行動の質」を上げるには、その前段階である「思考の質」を上げなければなりません。

これまでの人材育成やコンサルティングでは、いかにすぐれたアイデアを出すかをいう観点で、ロジカルシンキングなどのトレーニングがおこなわれてきました。
また、そのアイデアを実行に移すため、行動に関するさまざまなトレーニングもおこなわれてきました。
しかし、ダニエル・キム教授が言うには、「思考の質」を上げるためには、「関係の質」を上げることが大切であるということです。

「関係の質」とは、なんでしょう?

たとえば、相互理解や相互の尊重が得られ、信頼関係が培われていること。
率直なコミュニケーションや意見交換がなされていること。
躊躇なく自己開示がおこなわれ、相手の成長を促すためのポジティブ・フィードバックがなされていること…。
この他にも、関係の質を上げるための要因はたくさんあることと思います。
その職場独自の、「関係の質」を向上する方法があるかもしれません。

「関係の質」が上がることで、クリエイティブなアイデア、多様な視点でのアイデア、部分最適よりも全体最適なアイデア、納得できる意見などが生み出されてきます。
すなわち、「思考の質」が向上します。

多様なアイデアのなかから選別し、仲間との信頼のなかで試すことにチャレンジしてみる。
失敗をおそれずに、自分から行動してみる。
これが、「行動の質」の向上です。

さまざまなチャレンジの結果として、「結果の質」の向上が期待できるでしょう。
お客さまもメンバーも、満足度があがったり、働く環境が良くなったり、感動が生まれたりします。

皆でアイデアを出し合い、協力して行動したことで「結果」が出たとしたら、さらに「関係の質」が上がることでしょう。

今回のセミナーでは、まず、参加者の方々に、いま気になる「職場の関係」について絵に描いていただきました。
そして、少人数での対話で、自分が直面する関係性についてわかちあい、「いい関係」について話しあったり、「どんな関係をつくりたいのか」を言語化していただきました。

対話のあいだは、モヤモヤした思いを持っておられたようですが、お互いの思いを聴きあった後、何らかの行動のヒントを得ていただいたようです。
皆さま、ありがとうございました。

引き続き、対話と内省によって、自分自身をとりまく人間関係に思いを馳せ、自分から動いていくことを大切にしていただければと思います。

*写真上は、関係性を描くための説明をしているチーム経営の福原美砂さん。
*写真下は、ダニエル・キムの「成功の循環」の図。

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