嶋田 至のブログ
ファシリテーション~一人で抱え込まないで、思いや気持ちを言葉にしてみること
2020-01-20
先日、ある団体で実施した「ファシリテーション研修」では、こんなことを何度かお伝えしました。
「一人で抱え込まないで、思いや気持ちを言葉にしてみたらいいですよ」
これは、研修やセミナーでいつもお伝えしていることでもあります。
話しあいの場では、意見だけでなく、想いや気持ちを伝えあっていいのです。
会議などの話しあいの場では、「いま、こんなことが気になってしかたない…」とか、「こうなったらもっと話しやすいのに…」といった一人ひとりの不安や迷い、期待などが「心のなかの声」として隠されてしまうことがよくあります。
でも、皆が心の中の声を隠すと、沈黙の時間が長引いたり、強引に進めようとする人が出てきたり、下を向く人が増えたり…と、知恵の集まる場になりにくくなりがちです。
「冒頭ですすめ方を決めなかったことが、今とても気になってる…」
「書記を担当したので、自分の意見を言うタイミングがない…」
「残り時間が少なくなって、今とても焦っている…」
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一人ひとりが「心の中の声」を、実際の声として発してみる。
そして、その声をまわりの人たちが受けとめると、不安や迷いをみんなで解消するきっかけとなるかもしれません。
少なくとも、一人の不安な気持ちをその場にいる人たちが共有することができます。
「もっと良い場をつくりたい」という意識が生じるかもしれません。
「一人で抱え込まないで、思いや気持ちを言葉にしてみたらいい」と伝えるたびに、参加者の皆さんは「あっ、そうか」という反応をされます。
ファシリテーションの基本は、自分の心思いや気持ちに気づき、それをどう表現するかを知ることです。