心理的安全性を高める
【事例報告】コロナ禍におけるチームワーク研修
2022-12-22
主体性が高まるチームワーク研修実施レポート
2022年8月某日 4時間 約20名 会議室でのリアル開催
このレポートは、2022年8月、某旅行業のシステム部でおこなった研修の実施報告です。数年前に当社の公開講座を受講した方の推薦でした。参加したときに今までで一番印象に残ったワークをほかのメンバーにも体験してほしいとのことで依頼がありました。企画内容から研修内容、受講者アンケートなどを記載しています。さらに詳しい内容はお問い合わせください。
実施概要
研修タイトル : 主体性が高まるチームワーク研修
研修目的 :
- 心理的安全性を知り、高めるために何ができるか考える
- チームを育てるコミュニケーションスキル
- 協働におけるリーダーシップを学ぶ
開催期間 : 2022年8月 4時間
研修方法 : 集合研修
受講人数 : 18名
ファシリテーター: 広瀬義浩
企画意図 :(提案書より)
組織風土としてはフラットで、スタッフが自律的に経営判断まで出来る組織だということでした。急激に部門が拡張し、価値観や目的が浸透しているメンバーがいる一方キャリア採用で社歴の短いメンバーも多い。お互いに遠慮がちでリーダーシップを発揮することに躊躇が見られる。また、コロナ禍で多くの人がリモートワークになり、顔を合わせる機会が少なく、チーム間の壁があり協働が見られないことが課題だと伺いました。今回は、メンバー一人ひとりの主体性が増し、チームの生産性・効率性の向上するように、シェアド・リーダーシップを学ぶ機会にしたいと思っています。心理的安全性とリーダーシップを体感できるワークを通じ、自分の関わり方に気づき、日ごろの業務の中で、なにをしていくのかを考える研修にする予定です。
研修内容
- オリエンテーション(30分)
チェックイン - チームワークの基本(10分)
- 心理的安全性とは何か(50分)
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- 説明
- ワーク「フープ」 ※失敗をしやすいワーク
- 小講義「心理的安全性について」
- 関係の質を高めるコミュニケーション(40分)
- 小講義「枠組みのちがいを乗り越える」
- ワーク「傾聴と要約、確認」
- 小講義「人の成長を促すフィードバック」
- 休憩(10分)
- これからのリーダーシップ(80分)
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- ワーク「リーダーシップ体験学習」 ※全員がリーダーシップを発揮するワーク
- 小講義「それぞれが発揮するリーダーシップ」
- まとめ・学びの整理(15分)
- チェックアウト(15分)
研修総括
(準備段階)依頼が当方の研修の経験者だったので、体験学習の良さを理解しての依頼だったので助かった。
- コロナ禍の中で、リアル開催にこだわった。ワークの性質上オンラインは不可能だった。
- 3回のオンライン打ち合わせができて、事前アンケートを取ってもらい、それを検討しながら話し合って企画することができた。
- この組織はアジャイルやスクラムという開発手法をとっている部分もあるので、ふりかえりの習慣があり体験学習との相性がいいと感じた。
- フラットな組織ということは、それぞれが主体性をもって行動するということなので、心理的安全性とシェアード・リーダーシップをテーマにした。
- 一回、4時間の研修なので、内容的には盛り込みすぎた。
- 関係の質が高く、心理的安全性のことも知識として知っている組織なので、分かってることを改めて学ぶのは抵抗があるのではないかと不安でした。
(研修内容)
- それぞれがリーダーシップを発揮するために、心理的安全性とそれを高めるためのコミュニケーション傾聴とフィードバック、とくにポジティブフィードバックを学んでもらい、シェアード・リーダーシップとはどんなことかなどを体験学習を通じて学ぶような内容にした。
- 同じメンバーで2回のグループワークをすることで、ふりかえることでチームが成長することを実感してもらった。
- 心理的安全性とは仲良しグループではなく耳の痛いことでも言い合えるチームだということを理解してほしかった。ただ関係性を壊さないようにフィードバックしできるコツを伝えた。
- 職場ぐるみの研修、新人から部門トップまでが参加なので、日ごろの 課題が出たのではないかと思う
- 本来なら、体を動かすワークとテーブルで課題解決のワークなどを入れることが多いが、今回は、このワークをメンバーに体験してもらいたいとの要望なので、体を動かすワークが2回になった。リアルで会うのはなかなかないので、シアルで体を動かすワークはよかったのかもしれない。
- 組織開発を考えて勉強会を主催しているメンバーは、共通言語ができてよかったといわれていた。
研修アンケートからの抜粋
- 良いチームワークを発輝しよい仕事をしていくためには心理的安全性が大切であることを改めて実感しました。何気ないチームメンバーの発言や気配、気分など、小さなことにも気を配り、自らも心を開くということが、大切なので心がけたいと思った。
- リーダーシップは、リーダーだけがするものではない。目標やGOALを明確にすることでチーム一人一人が発輝できるものだということを学んだ
- 本や講義で得た知識がワークで実感をともなって入ってくるので納得感やリアリティがありました。
- 普段の業務で、きっとこうした方が良さそうだなという感覚的判断はあっても、その理由や方法論を言語化していただいて整理する機会はなかったので、納得感も高く、また聞いたことのあった知識レベルにとどまっていたことを実践にうつして身につけたいと改めて感じられました。
- 心理的安全性が高いだけではダメで、成果もきちんと求めていくことが重要だとわかった
- 誰か1人にリーダーシップを求めるのではなく、それぞれが個性を生かしたリーダーシップを発揮して良いということ
- 非常に学びのあるアウトプットの場でした!偏愛マップは今後アイスブレイクでも活用してみたいです。
- フィードバックはもらいに行かないともらえない、というのにハッとさせられました。フィードバックもあり臆せず言い合えるような心理的安全性の高いチームを目指したいと思った。
- 傾聴の注意点は習慣化させたいと思った。相手を成長させるネガティブフィードバックついて考えていきたい
- 体をつかったワークというのがほぼ体験したことがなく、とても新鮮でした。
- 多様性のあるシェアド・リーダーシップを人が発揮できるチームをつくっていきたいです。
- 普段別施設で勤務しているため、オフィスメンバーとは常にオンラインとなるので久々に直接話したり、特にワーク体験を通して遠慮なく意見を言い合い、かつきちんと受け入れ合いながら解決していくチームワークカが心理的安全性のためだなと感じ、オフラインでの直接のやり取りは大事だなと感じ、この場を設けていただいたことにありがたく思います。
- 傾聴は心理的安全性を育む大きな手段でので、うなずきと適度な質問(ベースをくずさない)を交えながら行い、言いたいことを聞きだせるようにしたい。
- 具体的な事例やとても分かりやすい言葉でご説明いただき、理解しやすかった。実習やワークを通してメンバーを理解することができ、コミュニケーションの大切さを実感しました。
- 体を動かしながらだったので、とても楽しかったです。行ったことと、座学のひもづけがしやすく、気づきがたくさんありました。
- 自分自身がリーダーシップというワードに苦手意識があったものの、今回の研修で、本来の意味合いが少しちがったことに気づけた
- 心理的安全性について、頭では理解していても、いざ業務中にも行動にうつせているかというと、なかなか難しい部分が多々あったため、再度自身を見直すよいきっかけになりました。
- フラットな組織文化があるのに、中々自分たちのチーム内で建設的な発言をすることが不安だったり、自分がリーダーシップを取って動いていくことに躊躇してしまうことがあったが、誰か1人がリーダーシップを取るというバイアスや、周りと比較して経験が浅かったり、知識も足りていない自分でも、シェアド・リーダーシップの考えで、どんどん主体的に仕事をドライブしていって良いのだ、とストンと受け止めることができた
- 職場の心理的安全性を自分が高めていけるよう、普段から風を意識し、ファシリテーションの能力ももっと勉強して身に付けていきたい
- 研修の内容に説得力があり、素直に身体に染み込んできました。
- つい自分の弱みに目が行って、「ああ、自分はなんてダメなんだろう」と思うことが多いが、そうではなく自分の強みにもっと着目して、強みをのばしていく方策を探っていこうと思った