組織開発(OD)という言葉がいろんなことで見かけるようになってきた。ブームのように使われている感じがすることがある。

チーム経営は組織開発をやっているので、こんな問題のあることを書いていいのかどうか悩んだんだけど、私たちが大切にしていることだから記録しておこうと思う。

日本ではODの第2次ブームと言われている。いろんな学会やセミナーで組織開発という言葉が目につくようになってきた。海外にはODを研究したり教えてくれる研究機関や大学はたくさんあるが、日本にはほとんどない。日本では、1970年前後にODのブームが起こり、多くの企業に導入された。しかし、1980年に入ると組織開発という言葉は聞かれることがなくなり、大学で研究もされなくなってきた。
もともとは、米国の管理職が部下の気持ちを理解するようになるための研修手段として開発されたST(Sensibility Training)が、立教大学や産業能率短期大学によって高度成長期の日本に導入された。その後、民間コンサルタント会社によって、短い時間で、受講生の硬い自我を外し、新しい人間に変容させる人気の研修になっていった。

しかし、それは、容易に自我の破壊をもたらす危険なワークを使うことになり、他者と一体感を感じる至高体験をもたらすことがあると同時に、研修者の中から、精神に変調をきたすもの、さらには自殺者まで出す事件になりどんどん廃れていった。
このことから、長い間、企業や研究者の中には組織開発に対してアレルギーがある方が多く、研究する人はほとんどいない現状に繋がっている。

最近のODブームの中、いろんな人が組織開発(OD)に興味を持ちツールとして使おうとしている。しかし、このような歴史を全く知らない人も多く、少し心配している。ODは効果的ではあるが、人の人格を破壊することもあるということを理解して組織開発を学んで使っていってほしい。
また、昔、人格改造のような研修をしていたコンサルタント会社でトレーナーをしていた人や、そのつながりの人が、今の組織開発ブームで復活してきているような気がして怖い感じを持っている。

あの時代の組織開発を総括する必要があると思うとともに、一部のコンサルタントに利用されなで、組織開発(OD)が健全に発展していくように努力することが重要だと思う。


組織開発をする人は、ぜひ下記書籍をどこかで読んでおいてほしいと思っている。
「心をあやつる男たち」福本 博文 (著)