2015年6月12日(金曜)毎日新聞 大阪版 に掲載されました。

http://mainichi.jp/area/osaka/news/20150612ddlk27040446000c.html

自由な「対話の場」で発見 会社員ら39人参加
「このままではあかん」危機感を共有

 「組織開発」 「風土改革」をテーマにした「ワールドカフェin 大阪」が大阪市北区の「ナレッジサロン」であった。話しやすい雰囲気で人のつながりを生み出す「対話の場」だ。「知恵は、オープンに交流する『カフェ』のような楽しい空間でこそ生まれる」。そんな発想で注目されつつあるワールドカフェに参加してみた。 【中尾卓司】

 WC毎日新聞20150612「組織開発」「風土改革」は、閉塞感が漂う時代を切り開くキーワードといえる。会社員や専門職の39人が参加し、組織の中で若手、中堅と呼ばれる30代、40代が多い。女性は全体の3割だった。
 ファシリテーターの広瀬義浩さんはカフェのマスターのようなエプロン姿で現れ、「形も大切です」。お茶を飲みながら自由に語り合える場の雰囲気を演出する狙いらしい。広瀬さんにファシリテーターを日本語に直したら」と問うと、「あえて説明すると『場をつくる人』」と答えが返ってきた。
 4人ずつのグループに分かれてテーブルを囲む。最初の問いは「組織風土って何?」。参加者4人が、テーブルに、広げられた模造紙に色とりどりのペンで落書きのようにキーワードを書き込んでいく。「理念」「バランス」「振り子」「多様性」「ベクトル」「異端児」「ビジョン」「歴史」。何の脈絡もないことばが書き連ねられていく。どんどんアイデアをを出すことが経験の共有につながるようだ。テーブルの顔ぶれが交代しながら、対話は進む。
 「風通しが悪い← 「トップの判断に左右される」「世代間のギャップが大きい」「技術が継承されない」。疑問や問題点があぶり出され、参加者は次々と新しい視点を投げかける。「一番大切なものを大切にしよう」「自己実現と自分勝手は違う」「前向きに明るく」参加者は満ち足りた表情で感想を漏らした。「みんな悩み、苦労している」「発見はいっぱいあった」「『このままではあかん』と危機感を持つ人が集うことに意味がある」
 ワールドカフェを導入して組織の活性化を図る大企業もあり、大阪市役所は5年前から、新人研修にワールドカフェを活用しているという。一つだけの正解を求める場でなく、賛否を問う議論とも異なる。自由に意見を交わすことで何かを見つけた気分になる。
 広瀬さんは言う。「『思うように話ができた。ここだから話せた』と安全で安心して参加できる場を用意するのが、私たちファシリテーターの役割になる。成果を出すのは参加者の責任です」